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たたみのススメ

畳は理想的な敷物

畳は靴を脱いで生活する日本の文化に最も適した敷物です。フローリングと違い、足あたりがやさしく、暖かく、何といってもごろりと横になれるのは畳ならではの魅力です。足音やテレビ等の音を吸収して響かないようにする吸音機能も備えています。また、畳床に使用されているわらは空気の詰まったスポンジ状。空気には熱を伝えにくい性質があるため、畳にも同じ効果が得られます。夏は暑さを遮断し、冬は冷たい外気を遮断する断熱材の役割と同時に、室内の暖かな空気の保温効果を発揮します。四季折々に変化する日本の気候に調和し、常に快適空間を実現する理想的床材です。

畳は体にやさしい

イグサの香りは、疲れた体を癒し、心を静めてくれる、まるで森林浴をしているようなアロマテラピー効果があります。また畳は適度な弾力があり、歩いた時の体全体に伝わるショックをやわらげ、万が一転んでもフローリングよりケガをしにくいという利点があります。さらにその弾力と畳特有の足触りが脳を適度に刺激し、脳を活性化する働きがあると言われています。その上その軟らかすぎず硬すぎない畳のかたさが発育中の子供の背骨に良いとされています。

わら床は強く燃えにくく建材に最適

良い畳は耐久性に優れています。それ以上に、畳の優れた点は、消防庁にも認定されているその難燃性。畳はわらを圧縮したもので、かつ、適度な湿気を含んでいるため、燃えにくい性質があります。たとえ燃えるようなことがあっても、一気に燃え上がらず、プスプスとくすぶる程度。天然素材から作られているため、有毒ガスも発生しません。

イグサの力はすごい!

畳表の材料のイグサは、その独特の香りと風合いで日本では昔から畳として親しまれてきました。新しい畳の青さだけでなく、時とともにつやを増し、飴色にやけた畳表は、なんとも言えぬ美しさと風合いがあります。そのイグサは、実は古来より薬草としても親しまれてきました。最近ではイグサの研究も進み、すばらしい機能を持っている事が明らかになっています。

(1)抜群の抗菌性

イグサはサルモネラ菌やO157、ミクロコッカス菌など多くの食中毒細菌・腐敗細菌がまったく繁殖できない程の抗菌力を発揮します。しかも、腸内で生息している優良な腸内細菌には抗菌性を発揮しません。

(2)高い活性酸素消去能力

イグサはポリフェノール類やビタミン・ミネラルを豊富に含んでおり、そのため活性酸素を消去する力が大変高く、その力はなんと赤ワインの約30倍です。

(3)食物繊維がたっぷり

イグサは100g中63gもの食物繊維を含んでいます。これは、様々な農作物と比較しても非常に高い値です。他の農作物の100g中の食物繊維の量・・・ホウレンソウ36g・サツマイモ5g

(4)イグサは、スポンジのように小さな穴がいっぱい開いています。
 この構造により様々な有害物質を吸着する機能を持っています。

~北九州市立大学 森田 洋 農学博士の研究より~